2009年01月20日

モーションのコツ

IRCとかブログとかを見ていてモーションをつけてみて何処を直していいのかわからないって人が多いように感じたので、 モーションのコツというかモーションをつける時に気にかけていることを書いてみます。
サンプルとしてビンタのモーションを作りました。新人の子達にモーションを教える時にパンチ、キック、 バク宙のモーションをつけさせるのですが、 あとで作るハイキックにやられモーションを使いまわし出来そうだったのでパンチの応用ということでビンタにしました。

なんでこの3つを作らせるかというと、キャラモーションの基本的な要素のすべてを含んでいるので、 これが出来るようになれば単発のアクションなら作れるようになると思ってるからです。
で、自分の考える基本的な要素というのは、重心のとれたポーズ、動きの起点と力の伝わり方、慣性の3つです。

重心ってバズワードっぽいのであまり使いたくないのですが、代わりになる言葉も思いつかないのでここで言う重心について少し。
20090119_1
↑は重心を視覚化したものです。青い矢印が重心で、赤いのが接地面、黄色いのが上に乗っかてるものです。
重心は天秤の支点みたいなもので黄色い部分の重さの中心だと思ってください。 上の図だと矢印は上向きですが移動する時はバランスが崩れるので矢印が傾きます。で、 重心が接地面の中にあって垂直ならばそのポーズで静止していられるみたいな。 この状態を重心が安定していると言います(俺様用語なので他の人に言っても通じないと思います)。
普段は感覚でやってますが、ポーズをつけてみてなんかバランスがおかしいなぁって時はこんな感じでチェックしています。
あと、物を持った時にそれを接地面の中心の方に持っていくと重そうに見えます。
20090119_2

動きの起点と力の伝わり方は、パンチは足を踏み込んで腰を回転させて、腰から胸に力が伝わって胸が回転して、 胸に引っ張られて肩が前に出て拳を突き出す、 みたいな足から動き始めて拳に力が伝わるみたいなドコから動き始めてどのように伝わるかという事です。 これの時間差を大きくすることでタメが出来ます。

慣性は動きを止める時に考慮します。力の吸収させ方で力の大きさや質量感を表現します。

以下ビンタの解説というかメイキングです。
最初にキーポーズをつけます。一つのアクションに対してだいたい3〜5くらいつけます。
今回は初期ポーズ、予備動作、ビンタが当たった瞬間、ビンタ後の動きが落ち着いたところの4つつけました。 キーフレームは全身に打っています。つける順番は初期ポーズ、当たった瞬間、落ち着いたところ、予備動作の順につけました。
モーションのクオリティやキャラの個性がここで決まってしまうので、8割がたキーポーズに時間を割いています。
 20091019_3
初期ポーズは考えるのが面倒くさかったので棒立ちです。通常だと直前のシチュエーションなどを考慮してつけます。 ゲームだとデフォルトポーズがあるのでそれをつけます。
予備動作も通常殴りに行く場合は前に踏み出すのですが、キャプチャする時に移動量が少ない方が都合が良かったので一歩下がってつけました。
ビンタが当たった瞬間は一番見せたいコマなのでなるべく大きなシルエットになるように伸ばせるところは一杯まで伸ばすようにします。
20091019_4 
体から後ろ足にかけてきれいな曲線になるようにしないとヘッピリ腰になってしまいます。重心はやや前気味。
ビンタ後の動きが落ち着いたところは右手の動きを止めるポーズです。
20091019_5
体全体を逆方向に動かして右手を止めます。頭はあまり位置が変わらないようにします。 右手は勢いがついて慣性が働くのでそのまま振り切ります。
すべてのキーポーズをつけたらタイミングの調整をします。

次にキーポーズを補完するポーズをつけます。
最初に当たった瞬間の1コマ前をつけます。
20091019_6
腰も胸も回りきった状態で右手は残すようにします。キーフレームは全身に打ちます。
次に予備動作と先程のポーズの中間あたりのポーズをつけます。キーフレームは全身に打ちます。
20091019_7
腰を回転させて胸、右腕、頭は残します。左手は胸が回転しやすいように胸に引き付けます。
ここからあとのフレームは腰→腹→胸→右肩の順に力が伝わっていくようにポーズをつけていきます。 ここより前のフレームは腰移動→腰回転の順に動くようにポーズをつけます。この辺は動かした部分だけにキーフレームを打ちます。
次に当たった瞬間と落ち着いたところの間のポーズをつけます。
20091019_9
胸が動きの起点になるように腰から頭までのポーズをつけます。右腕は上腕がカクつかないように気をつけて後ツメでポーズをつけます。 ここも動かした部分だけにキーフレームを打ちます。
ここでフリップブックで再生してタイミングの調整をします。
次に初期ポーズから予備動作の補完ポーズをつけます。
20091019_8
腰から移動させて腰回転と一緒に右足を後ろへ移動。右足が地面についたら重心が安定していくようにポーズをつけます。 腰→腹→胸の順に力が伝わっていくように、けど時間差はあまりつけないようにつけます。
ここでもフリップブックで再生してタイミングの調整をします。
最後に最終ポーズをつけて補完ポーズもつけます。この辺はたいてい殴られた方に目が行くようにするので手を抜いても平気だと思います。

Fカーブでの修正ですが、私の場合はあまり使いません。補完のポーズを修正したり増やしたりして対応してます。 キー補完はリニアかオートスロープにしてます。

次回があれば次はハイキックをやります。

posted by ika at 18:04 | Comment(1) | TrackBack(0) | 3DCG制作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
久しぶりにこのブログをのぞきましたが、これほど有用な情報がのっていたとは…

大変参考になりました。
自分もパンチ、キックなど3種のモーション作って練習します。

ありがとうございました
Posted by dondon at 2009年03月22日 02:09
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